【40%値上げ!】断熱材の品薄はいつまで続く?ナフサ高騰の影響と「工期を遅らせない」代替品対策

2026年に入り、建設業界を激震させている「ナフサショック」。「断熱材が40%も値上げ?」「受注停止でいつ入るかわからない?」そんな驚きと焦りが、今まさに日本中の工務店さんや現場監督さんを襲っています。
そこで今回は、ナフサ高騰の背景を整理しながら、断熱材主要メーカーの価格改定の有無から、現場で今すぐ検討すべき「現実的な代替品」まで、コド事務流に分かりやすく徹底解説します!
記事のポイント
- ナフサショックとは
- 断熱材は今後どうなる?
- 断熱材主要メーカーの対応まとめ
- 価格高騰、納期未定を回避する現実的な代替案
この記事を書いた人

事務員たなか(@tanaka_kodozimu)
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目次
建設現場を直撃する「ナフサ高騰」の正体!今後断熱材はどうなる?!

「ナフサ」という言葉はニュースでよく聞きますが、建設業にとっては何がいったい致命的なのでしょうか。
石油化学製品の「親」であるナフサとは?
ナフサ(粗製ガソリン)は、原油を精製する過程で生まれる「石油化学製品の親」です。これを熱分解することで、あらゆる建築資材の基礎となる成分が作られます。
- エチレン: 水道配管(塩ビ管)や電線被覆、ビニルクロスに。
- プロピレン: キッチンパネルやユニットバスの樹脂部品に。
- ベンゼン: 接着剤、塗料、シンナー、そして断熱材に。
つまり、ナフサの供給が止まるということは、住宅の「血管(配管)」から「皮膚(クロス・塗装)」、そして「防寒着(断熱材)」にいたるまで、すべてが同時に作れなくなることを意味します。
なぜ今、供給が不安定なのか
2026年2月のホルムズ海峡緊迫化により、日本の原油輸入の生命線が揺らぎました。
ナフサのスポット価格は、2026年2月の約6.2万円/kLから、5月には約12.5万円/kLと約2倍にまで急騰。現在は、単なる「値上げ」の段階を超え、メーカーが原材料を確保できずに「生産停止」に追い込まれる、物理的な欠乏状態に突入しています。
断熱材メーカーの「悲鳴」:2026年5月現在の受注・価格状況

断熱材の主要メーカー各社は、現在以下のような異例の対応を迫られています。
| メーカー名 | 主な製品 | 2026年5月現在の状況 | 価格改定(値上げ幅) |
| 旭化成建材 | ネオマフォーム | 新規受注停止中(4/20〜) | 20%以上 |
| フクビ化学工業 | フェノバボード | 受注制限・出荷調整の可能性 | 個別 |
| デュポン・スタイロ | スタイロフォーム | 40% | |
| 旭ファイバーグラス | グラスウール | 通常使用量を超える注文の制限 | 可能性あり |
| アキレス | 硬質ウレタンボード | 数量不足・納期遅れの可能性 | 40% |
| ニチアス | ロックウール MG | 数量不足・納期遅れの可能性 | 可能性あり |
| マグ・イゾベール | グラスウール | 大量注文の場合、注文制限・納期遅れ | 25%以上(7/1~) |
事務員たなかコロナ以降毎年上がってるのに、
さらに40%値上げってヤバすぎる・・・
- 旭化成建材(株)「中東情勢悪化に伴う「ネオマフォーム™」「ネオマゼウス™」「ネオマフォーム™複合品」および関連副資材の一時受注停止に関するお知らせ」
- フクビ化学工業「中東情勢悪化に伴う製品供給制限および価格改定実施のお知らせ」
- デュポン・スタイロ(株)「[ニュースリリース] ポリスチレン断熱材製品の値上げ表明について」
- 旭ファイバーグラス(株)「中東情勢緊迫化に伴う製品の供給および受注対応についてのお願い」
- アキレス(株)「硬質ウレタンボード製品の価格改定に関するお願い」
- ニチアス(株)「中東情勢の影響によるロックウール MG 製品の供給について」
- マグ・イゾベール「中東情勢に伴う製品の供給および受注対応についてのお願い」
- マグ・イゾベール「価格改定のお知らせ」
【建設現場のリアル】10枚買っても「家1軒」には到底足りない


主要メーカーが受注制限を始めたいま、現場はどうなっているのでしょうか。
知り合いの一人親方の大工さん曰く、「今のところ(2026年5月現在)、まだ現場では工事ができている。」とのこと。しかし、建材屋さんは断熱材の受注をストップしはじめているそうです。
「俺もあわててホームセンターに行ってみたけど、まだ断熱材自体は売ってたよ。だから10枚買おうかなと思ったけど…。10枚買ったところで何もできないから辞めたよ。」
そんなことを話していました。



一般的な住宅でも床の断熱材だけで数十枚必要ですもんね。
リフォームの一部補修には役立ちますが、新築1棟を完結させるにはあまりにも無力。この「中途半端な確保ができない」もどかしさが、今の大工さんたちの最大の悩みと言えます。
リンク
忍び寄る「買い占め」と「キャッシュフロー」の影
こうした報道が出ると、原材料不足に拍車をかけるのが「買い占め」や「転売」です。
資本力のある大手ハウスメーカーは在庫を囲い込めますが、私たち中小工務店や一人親方はどうしても後手に回ります。
一番恐ろしいのは、「断熱材が入らないせいで工事が止まり、売上金(中間金・完了金)が入ってこない」という事態です。工事が止まっても、社員への給料や固定費の支払いは待ってくれません。「モノがない」という問題は、一気に「会社の経営リスク」に直結するのです。
製造業の知人が語る「嵐の前の静けさ」と、建設現場へのタイムラグ
「現場はまだ在庫で回っているし、そこまで深刻じゃないのでは?」と感じている方もいるかもしれません。しかし、製造業に勤める知人たちは、口を揃えて「今、とんでもなく厳しい局面に入っている」と言います。
なぜ、製造業がこれほど危機感を持っているのに、建設現場はまだ「なんとかなっている」ように見えるのでしょうか。そこにはサプライチェーン特有のタイムラグが存在します。
サプライチェーン特有のタイムラグ
- 上流(製造業): 原材料が入らないため、すでに減産やライン停止が始まっている。
- 中流(商社・建材卸): 流通在庫を放出しながら、出荷を絞って対応している。
- 下流(建設現場): 発注済みの在庫や建材屋のストックで、今まさに進行中の工事をこなしている。
製造業という「川上」が枯れている以上、その影響が建設現場という「川下」に届くのは時間の問題です。
決して不安を煽るわけではありませんが、今はまさに「嵐が来る前の、不気味なほどの静けさ」の中にいると認識し、早めの備えをすることが、会社を守る一歩になるかもしれません。
工期を守る!断熱材の「現実的な代替品」


「いつ入るかわからない製品」を待つのは、経営的に大きなリスクとなります。そこで注目されているのが、ナフサに依存しない現実的な代替品です。
グラスウール・ロックウールへの切り替え
主原料がガラス屑や鉱石のため、ナフサの影響を受けにくく、供給が比較的安定しています。グラスウール・ロックウールを製造している旭ファイバーグラスやニチアスも、今のところ「価格改定の可能性あり」ということしか明示していません。
自然素材系(セルロースファイバー等)の使用
新聞古紙などが原料で、石油価格の影響をほぼ受けません。
特に、この状況下で注目されているのが株式会社デコスの対応です。
デコスは2026年4月、ホルムズショックによる建材供給の不安定化を受け、「当面の間、デコスファイバーの価格を見直さない(据え置き)」と発表しました。
- 安定供給の理由: 主原料が「国内循環資源である新聞紙」であり、製造プロセスにおいても石油エネルギーをほとんど用いないため、世界情勢の波を極めて受けにくい素材です。
- ストーリー性の付加: 単なる代替品としてではなく、「脱石油・環境配慮(カーボンネガティブ)」という価値を施主様に提案するチャンスです。
- 無料相談窓口の活用: デコスでは現在、断熱材の納期やコスト、設計変更に悩む住宅事業者に向けた「断熱材無料相談窓口」を開設しています。概算コストの算出や施工代理店の紹介も行っているため、困った時の駆け込み寺として心強い存在です。
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総括:
2026年のナフサショックは、これまでの「当たり前にモノが届く」という前提を覆しました。これからの工務店に求められるのは、「特定の資材へのこだわり」を捨て、「性能を維持するための複数の選択肢」を常に持っておくことが大切かもしれません。
コド事務では、これからも現場のリアルな声と共に、実務に役立つ情報を発信していきます。一緒に踏ん張りましょう!
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