「社長いますか？」社長宛のしつこい営業電話の断り方

事務員として社内にいると、日々様々な人から電話があります。
取引のあるお客様はもちろん、営業電話、詐欺まがいの電話まで、さまざまです。

業務が忙しいときにしつこい営業電話に出てしまうと、ついつい心の夜叉の封印を解いてしまいそうになりますが、
ここは会社です。
心の中で「ああ…しつこいな…。」と思いつつも、心穏やかに大人の対応をしましょう。

この記事はこのような人におすすめ
①しつこい営業電話にイライラしている人
②電話応対が苦手な人
③営業電話で傷ついたことがある人

営業電話の見極め方

最近の営業電話は巧な技をつかっているなという印象です。

本当に社長と繋がりがあるのでは？
ひょっとして会社の利益になる電話かも？
と、断ることを迷うこともありますよね。

取り次いだ方が良いのかと迷ったときは、いくつか見極め方のポイントがあるので、是非参考にしてみてください。

個人名を名乗らない

第一段階として、しつこい営業電話の多くは、個人名を名乗らない場合が多いです。
挙句の果てに、会社名ですらゴニョゴニョとわざと聞き取りづらくしている場合もあります。
社長への取次ぎを依頼しているのに、個人名を名乗らないのはあまりにも不自然ですし、失礼な行為ですので、ひとつの大きな指標となります。

電話口の後ろがガヤガヤうるさい

電話口の後ろで、誰かが電話しているようなガヤガヤ音が聞こえる場合、営業電話である可能性が高いです。コールセンターのような場所で、ひっきりなしに電話をかけているの状況なのです。

ひどい時だと後ろで怒鳴り声すらすることもあります。
ノルマが厳しいのでしょうか、電話口の営業マンの安否すら心配してしまいます。

社長などの決裁権を持つ人に繋ぎたがる

具体的な用件も言わずに、「社長いますか？」「採用担当者はいますか？」と、決裁権を持つ人に繋ぎたがることも特徴です。
特定の人物名を言わず、役職名や〇〇担当者といった表現を使うことが多いので、注意しましょう。

用件を言わない

営業電話の多くは、決裁権のある人に取り次いでもらうことが目的です。
電話をとるいち社員に用件を話すと、そこでシャットアウトされ取り次いでもらえる確率が下がってしまいます。

用件をあやふやにすることで、よく分からないまま取り次いでしまう人を狙っているんですね。

しつこい営業電話の断り方

「社長いますか？」

あ、これ営業電話だな！と思ったら、段階を分けて次の対応を試してみてください。

不在と返答する

社長が社内にいる場合でも、営業電話は取り次がないように決められている会社は多いのではないでしょうか。

そういった場合は、
「申し訳ございません。あいにく、不在となっております。」と簡潔に返答するようにしましょう。

そうすると、たいてい相手方からは
「そうですか、ではまた日を改めます。」と返事が来ます。

前述したとおり、相手先は経営者と話すことを目的としているので、いち社員に電話の目的や内容を話したりはしません。不在とわかると簡単に引き下がってくれる可能性は高いです。

「では、明日はいらっしゃいますか？」

と聞かれる場合もありますが、

「申し訳ございません、明日も不在となっております。」や
「あいにく予定がございます。」等と丁寧に答えれば大丈夫です。

数日後に再度電話が来る場合は、同じやりとりを何度か行っているうちに相手も見込みがないと判断しますので、ご安心ください。

やりとりが長期化する懸念はありますが、ことを穏便に済ますことができますし、一度の電話時間も短く済みます。

用件を聞く

何度もしつこくかかってくる営業電話には、用件を聞くようにしましょう。

「恐れ入りますが、どのようなご用件でしょうか？」

このように聞くと、お使いいただいている固定電話の件で～や、求人を拝見しましてお電話させて頂いたんですけど～等と抽象的な答えが返ってくる場合が多いです。

この時点で不要な営業電話と判断できた場合は、

「あいにくですが、現在お取引している会社がございますので、ご期待に沿うことが出来かねます。申し訳ございません。」
と丁寧に答えましょう。

しつこいなーと思っても、相手も仕事ですし、会社の看板を背負って電話を受けていることを忘れてはいけません。

こちらから連絡すると伝える

それでも食い下がってくる場合は、こちらから連絡することを伝え電話を切る方法も有効です。

「必要になりましたらこちらから連絡しますので、ご連絡先を教えて頂けますか。」

これを言って、「ではここに電話してください～。」となったことは、今までで一度もありません。
こちらから電話することはほぼないと相手方もわかっているんですね。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
忙しい中でのしつこい営業電話の対応は、心労が絶えません。

知らない番号からの着信がある度に、「あ…またか…。」と、受話器を上げる太ましい腕がますます上がらなくなりますが、電話対応も仕事であるということを心にとめ、丁寧に応対するように心がけましょう。

営業電話の応対に不慣れですと、「あの対応で大丈夫だったかなー？」と不安になることもありますが、大丈夫です。
相手方も一日何百件と電話するノルマがあるので、ひとつの会社をいちいち覚えていません。余程ひどい対応をしていなければ、お断りしても何ら問題ありません。

最近は、「〇〇財団」や「株式会社△△△(超大手)に委託されて～」等といった、あれ？これもしかして取り次いだ方がよい？と思わせる名前で営業をかけてくる場合も多いです。
もし取り次ぐべきか悩んだときは、周りの方に聞いたり、インターネットで社名を検索したり、落ち着いて対応してくださいね。