フジ矢株式会社は、1923年に大阪で創業した日本の老舗工具メーカーです。ペンチやニッパーといった作業工具を中心に発展し、現在では国内外で広く知られる存在となっています。
電気工事や建設業の現場でよく耳にする「フジ矢のペンチ」は、どのような理由で多くのユーザーに選ばれてきたのでしょうか。近年は「KUROKIN(黒金)」シリーズや、グループブランドである「VICTOR(ビクター)」「WISE(ワイズ)」といった多彩な展開も見られます。
この記事では、フジ矢の歴史や評判をはじめ、人気の工具シリーズやブランド展開、そして最新カタログ情報までを整理しました。読み進めることで、プロから支持され続ける理由が自然と見えてくるはずです。
記事のポイント
- フジ矢とは
- KUROKIN(黒金)等、ブランドの評判は?
- どんな人におすすめ?
- フジ矢おすすめの工具
この記事を書いた人

事務員たなか(@tanaka_kodozimu)
建設業事務員のたなか(@tanaka_kodozimu)です。
元SEで安全書類作成をメインに、経理・総務・人事・IT土方なんでもやっています。
子ども二人の限界主婦。事務作業や子育てが少しでも楽になる情報を発信しています。
目次
フジ矢とは?多くの職人から信頼される工具の評判を解説

- フジ矢株式会社とは?100年続く老舗工具メーカーの歩み
- 黒金シリーズと別ブランド展開
- フジ矢工具の評判は本当?プロが支持する理由と口コミ
- まず手にしたいフジ矢の定番工具|ニッパー・ペンチ・腰袋の魅力
- 最新カタログでわかる!フジ矢のラインナップ
フジ矢株式会社とは?100年続く老舗工具メーカーの歩み

フジ矢株式会社は、1923年に大阪で創業した老舗の工具メーカーです。もともとは「道本鉄工所」としてペンチの製造を始め、戦後に法人化。その後「大阪ペンチ株式会社」「フジ矢ペンチ株式会社」を経て、1993年に現在の「フジ矢株式会社」となりました。現在も大阪府東大阪市に本社と工場を構え、ペンチ・ニッパー・ラジオペンチをはじめとする作業工具を幅広く展開しています。
フジ矢を中心とした企業群は、持株会社であるフジ矢ユナイテッド株式会社のもとにまとめられています。グループにはフジ矢株式会社のほか、ビクター株式会社(VICTOR)、ワイズ株式会社(WISE)、山本製作所などの関連会社が含まれ、工具の製造から流通までを総合的に担っています。また、2007年にはベトナムに製造拠点を設立し、2011年には輸出入や国際展開を担う「フジ矢インターナショナル株式会社」も設立。グループ全体で国内外に製品を供給する体制を整えています。
こうした背景から、フジ矢は単なる一つのメーカーにとどまらず、グループ全体で事業を広げているのが特徴です。ブランドも複数展開されており、プロ向けの高級ライン「VICTOR」や、デザイン性の高い「KUROKIN(黒金)」など、多様なニーズに応える戦略が見られます。
黒金シリーズと別ブランド展開

黒金シリーズと別ブランド展開
- 「黒金シリーズ」とは?フジ矢が提案する“魅せる工具”の世界
- フジ矢グループのブランド戦略|VICTOR・WISEとの違いも解説
「黒金シリーズ」とは?フジ矢が提案する“魅せる工具”の世界
フジ矢の中でも近年特に注目を集めているのが 「KUROKIN(黒金)」シリーズです。黒色のボディに金色の刻印をあしらった高級感あるデザインは、単なる工具を超えて“所有する喜び”を与える存在として人気を博しています。開発コンセプトは「建設業界を陰(黒)で支える職人に、栄誉(金)を」。華美すぎないシックな黒と、控えめながら存在感のある金のバランスが、プロの余裕を感じさせる仕上がりです。(※参考:フジ矢株式会社 公式HP)
デザイン性だけでなく耐久性・切れ味といった実用面も高評価で、日本のみならず海外の職人からも愛用されています。実際に現場では「黒金なら長く使える」「所有欲を満たしてくれる」といった声が多く、プロの期待に応える+αの使いやすさが支持されています。
近年はデザイン性と機能性がともに評価され、数々の受賞歴も残しています。
- 2024年:「KUROKIN 鍛造ハンディクリッパー」が グッドデザイン賞 を受賞
- 2025年:「KUROKIN 偏芯パワーペンチ」「KUROKIN ケーブルペンチ」が 東大阪ブランド+α認定、
「KUROKIN 鍛造ハンディクリッパー」が Only1認定 を獲得
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フジ矢グループのブランド戦略|VICTOR・WISEとの違いも解説
黒金以外にも、フジ矢グループは複数のブランドを展開し、それぞれのユーザー層や用途に応じたラインナップを持っています。
代表的なものは、VICTOR(ビクター) と WISE(ワイズ)。
VICTORブランドは、配管や空調、そして電気工事の現場で必要とされる工具を幅広く揃えています。基本のペンチやニッパーに加え、樹脂管をカットする専用工具や電線被覆をむくストリッパーなど、作業内容に応じたアイテムが充実。さらに、精密作業に役立つセラミック製のピンセットや、特殊コーティングを施したニッパーといった専門性の高い製品も展開しています。こうした多様なラインナップが、長年にわたり現場のプロフェッショナルから高い信頼を得ている理由です。
WISEブランドは、自動車の整備や工場設備のメンテナンスといった現場に適した工具を展開しています。主力となるのは六角レンチやボールポイントレンチで、フジ矢独自の熱処理技術によって高い硬度と耐久性を実現。繰り返しの使用にも強く、摩耗しにくい点が特徴です。また、狭いスペースでも作業しやすいよう設計されており、補助ハンドルなど作業効率を高める工夫も盛り込まれています。こうした現場目線の改良によって、整備士や工場の保全担当者から厚い支持を集めています。
ブランド名 | 特徴 | 主なユーザー層 |
フジ矢本体 | 創業以来のスタンダードライン。信頼性と幅広い製品群。安心感のある作り。 | プロ職人・DIY全般 |
KUROKIN(黒金) | 黒×金の高級デザイン。所有欲と実用性を兼備。海外の職人にも人気。 | プロ職人、意匠性を重視するユーザー |
VICTOR(ビクター) | 配管や空調・電気工事向けの高精度・高耐久ライン。ペンチ・ニッパーが中心。切れ味がよく、耐久性も抜群。 | 専門職、ハードユース |
WISE(ワイズ) | 自動車整備等で使用するボールポイントレンチ・六角レンチが中心。狭い場所での操作性に優れ、耐久性も高い。 | 幅広いユーザー、一般DIY |

多種多様なニーズに応えている会社なんですね。
フジ矢工具の評判は本当?プロが支持する理由と口コミ


フジ矢の工具は、長年にわたり電気工事や建設業のプロから「安心して現場で使える」と評価されてきました。代表的なペンチやニッパーは切れ味と耐久性に優れ、「硬い銅線もスムーズに切断できる」「グリップが手になじみ長時間の作業でも疲れにくい」といった声が多く寄せられています。特に電気工事士の必需品として定番視されている点は、フジ矢ブランドの大きな強みといえるでしょう。
一方で、ホームセンターに並ぶ廉価な工具と比べると価格はやや高めです。しかし、ユーザーの間では「壊れにくく結果的に買い替え頻度が少ない」「プロとして長く使える投資」といった口コミも多く、コストパフォーマンスに納得する人が多いようです。
また、フジ矢は大阪本社工場に加え、ベトナムにも製造拠点を持っています。製品によってはベトナム製である可能性もありますが、いずれの拠点でも日本の品質基準に基づいた管理が行われているため、ユーザーからは「安心して使える工具」という評価で一貫しています。
近年は「KUROKIN(黒金)」や「VICTOR」「WISE」といったブランド展開も加わり、実用性に加えてデザイン性や所有感を重視する層からも支持を集めています。SNSや口コミサイトでは「黒金は切れ味もよく現場で映える」「所有欲を満たす工具」といったコメントも目立ち、老舗ブランドでありながら新しい価値を生み出している点も評判の高さを裏付けています。
まず手にしたいフジ矢の定番工具|ニッパー・ペンチ・腰袋の魅力


まず手にしたいフジ矢の定番工具|ニッパー・ペンチ・腰袋の魅力
- 配線作業の必需品|フジ矢ニッパーの評判と魅力
- 創業以来の定番!フジ矢ペンチが選ばれ続ける理由
- デザイン性も抜群|黒金シリーズと合わせたい腰袋
配線作業の必需品|フジ矢ニッパーの評判と魅力
フジ矢の代名詞ともいえる工具がニッパーです。電気工事や通信工事の現場では、配線を切る作業が日常的に発生しますが、フジ矢のニッパーはその切れ味の良さと耐久性で長年支持を集めてきました。
「硬い銅線でも軽い力でスパッと切れる」「細かい配線も刃先が正確に入る」といった声が多く、作業効率の高さが口コミでも評価されています。刃先の精度が非常に高いため電子部品や基盤の処理、プラモデル作りといった繊細な用途にも対応可能。
日本人の手にも馴染みやすいグリップ設計で、長時間の作業でも疲れにくく、プロはもちろんDIYユーザーからも「一度使うと他のニッパーには戻れない」と評されるほどの完成度を誇っています。
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創業以来の定番!フジ矢ペンチが選ばれ続ける理由
創業当初から続くペンチは、フジ矢ブランドを象徴する存在です。
つかむ・曲げる・切る・釘を抜くなど、一丁で多様な作業をこなせる汎用性の高さが魅力で、現場に一本は必ず置かれる定番工具となっています。
口コミでも「壊れにくい」「10年以上使っても現役」という声があるほど耐久性に優れ、プロにとって長期的な投資として安心できるアイテムです。手にしっかりとなじみ、力を効率よく伝えるため、少ない力で安定した作業が可能。電気工事士実技試験用に購入する人も多く、軽くて使いやすいと高評価を得ています。
デザイン性も抜群|黒金シリーズと合わせたい腰袋
フジ矢は工具だけでなく、作業を支える周辺アイテムの展開にも力を入れています。その中でも人気が高いのが腰袋です。頑丈な素材で作られており、過酷な現場での使用にも長く耐えられる設計が魅力。ポケットや仕切りは細部まで工夫されており、ペンチやドライバー、カッターといった頻繁に使う工具をスムーズに出し入れできます。「必要な工具を探す手間が省けて作業効率が上がる」という声も多く、収納系アイテムとしての完成度も高いです。
さらに、KUROKIN(黒金)シリーズとデザインを揃えた腰袋はスタイリッシュな見た目が特徴で、機能性と所有感の両方を重視する職人に選ばれています。
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工具と一緒に腰袋や収納アイテムを揃えることで、現場での統一感を演出できるのも魅力のひとつです。特に、黒とオレンジを基調とした 「ウエストラインシリーズ」 はデザイン性と機能性を兼ね備えたラインとして人気が高く、腰袋とセットで購入する職人も少なくありません。色使いに統一感があることで見た目がスタイリッシュになるだけでなく、現場でのモチベーションアップにもつながると好評です。
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最新カタログでわかる!フジ矢のラインナップ
フジ矢の最新カタログには、ペンチやニッパーといった定番工具をはじめ、ラジオペンチ・圧着工具・腰袋など幅広い製品が掲載されています。とくに近年注目を集めている KUROKIN(黒金)シリーズ のラインナップも確認でき、デザイン性と実用性を兼ね備えた最新モデルを一目で把握できるのが魅力です。
カタログは公式サイトから PDF形式でダウンロード可能となっており、スマホやパソコンからすぐに閲覧できます。サイズや仕様ごとの比較もしやすく、購入を検討している人にとっては非常に便利な資料です。紙カタログ配布の情報はなく、最新情報を手軽にチェックしたい場合は、公式サイトからのダウンロードが最も確実な方法となります。
総括:フジ矢の工具は評判通り?プロが選ぶ理由と人気の黒金シリーズまで徹底解説
フジ矢は、創業から100年以上にわたりペンチやニッパーを中心に高品質な工具を作り続けてきた、日本を代表する老舗メーカーです。プロの電気工事士や建設業の職人から「壊れにくく安心して使える」と評価される一方で、近年は黒と金を基調にした「KUROKIN(黒金)シリーズ」が登場し、実用性・耐久性にとどまらず、デザイン性や所有感を求める層からも注目を集めています。
工具選びで迷ったとき、確かな評判を持つフジ矢は“長く使える一本”を求める方にふさわしい選択肢といえるではないでしょうか。
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