建設業界において、ゼネコン(ゼネラル・コントラクター)は、その名の通り、総合的な建設工事を請け負う企業を指します。ゼネコンは、土木工事や建築工事を一手に引き受け、設計から施工、管理までの全プロセスを統括する役割を担っています。彼らの存在なくして、都市の発展やインフラ整備は成り立たないと言っても過言ではありません。
本記事では、ゼネコンの役割や魅力について詳しく解説するとともに、2024年の大手・準大手・中堅ゼネコンの売上高・営業利益をランキング形式でご紹介します。各社の規模や最新動向をチェックすることができるので、就職・転職活動をしている方はぜひ参考になさってください。
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事務員たなか(@tanaka_kodozimu)
建設業事務員のたなか(@tanaka_kodozimu)です。
元SEで安全書類作成をメインに、経理・総務・人事・IT土方なんでもやっています。
子ども二人の限界主婦。事務作業や子育てが少しでも楽になる情報を発信しています。
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目次
ゼネコンとは
上述したとおり、ゼネコン(ゼネラル・コントラクター)とは、土木や建築工事を一式で発注者から直接請負う総合建設業者のことを指します。ゼネコンは、建設プロジェクトの全体を管理し、設計、施工、管理を一手に引き受ける企業です。建築物やインフラの新設、改修、解体といった幅広い業務を担当し、都市の発展や社会の基盤を支えています。
スーパーゼネコンとは
ゼネコンの中でも、会社の規模や売上高によって「スーパーゼネコン」「準大手ゼネコン」「中堅ゼネコン」「地方中堅ゼネコン」といった具合で区別されることがあります。
その中でもスーパーゼネコンと呼ばれる会社は、建設業界の最高峰=トップ of theトップで、売上高が1兆円以上、従業員数が8000人から1万人程度の大企業を指します。
日本国内外で大規模な建設プロジェクトを手掛ける企業が多く、長い歴史と豊富な実績を持ち、技術力と資本力に優れています。都市再開発や道路や橋、トンネル、ダム等のインフラ整備、大規模商業施設の建設など、社会的に重要なプロジェクトを多数手掛けます。
スーパーゼネコン5社
- 鹿島建設
- 大林組
- 清水建設
- 大成建設
- 竹中工務店
事務員たなか
誰もが知っている超大手企業ですね
準大手ゼネコン
準大手ゼネコンとは、スーパーゼネコンに続く規模の会社で、明確な定義はありませんが、売上高が3,000億円程度から1兆円程度、従業員数が3,000以上から8,000人未満の会社を指すケースが多いです。
準大手ゼネコンもダムやトンネル、インフラ整備等の大規模な工事に対応している会社が多く、多様化するニーズに応えるために各社それぞれの事業戦略をたてています。
準大手ゼネコン10社
- 長谷工コーポレーション
- 五洋建設
- 戸田建設
- 三井住友建設
- 熊谷組
- フジタ
- 安藤・間
- 東急建設
- 前田建設工業
- 西松建設
中堅ゼネコン
中堅ゼネコンとは、売上高が1,500億円以上3,000億円未満で、従業員数が概ね1000人から2500人程度のゼネコンを指すケースが多いです。準大手ゼネコンと中堅ゼネコンは、年によって売上高が変動する場合も多いので、カテゴリ分けはあくまで目安です。
中堅という名がついているとはいえ、
私たち下請の下請企業に比べると遥かかなたの大企業です。
中堅ゼネコン11社
- 奥村組
- 鴻池組
- 東亜建設工業
- 鉄建建設
- 福田組
- 大豊建設
- 東洋建設
- 飛鳥建設
- 淺沼組
- 福田組
- 銭高組
ゼネコンの売上高ランキング
それでは、2024年最新のゼネコン売上高・営業利益をランキング形式で紹介します。
建設業というくくりですと、「関電工」や「高砂熱学工業」もランキングに入ってくるのですが、今回は上述したゼネコンのみランキングにしております。
順位 | 会社名 | 売上高 | 営業利益 |
1位 | 鹿島建設 | 2兆6,651億円 | 1,362億円 |
2位 | 大林組 | 2兆3,251億円 | 793億円 |
3位 | 清水建設 | 2兆55億円 | -246億円 |
4位 | 大成建設 | 1兆7,650億円 | 264億円 |
5位 | 竹中工務店 | 1兆6,124億円 | 456億円 |
6位 | 長谷工コーポレーション | 1兆944億円 | 857億円 |
7位 | 前田建設工業 | 7,932億円 | 514億円 |
8位 | 五洋建設 | 6,177億円 | 291億円 |
9位 | フジタ | 5,911億円 | 221億円 |
10位 | 戸田建設 | 5,224億円 | 179億円 |
11位 | 三井住友建設 | 4,794億円 | 85億円 |
12位 | 熊谷組 | 4,431億円 | 126億円 |
13位 | 西松建設 | 4,016億円 | 188億円 |
14位 | 安藤ハザマ | 3,941億円 | 185億円 |
15位 | 奥村組 | 2,881億円 | 137億円 |
16位 | 東急建設 | 2,856億円 | 81億円 |
17位 | 東亜建設工業 | 2,838億円 | 172億円 |
18位 | 鴻池組 | 2,746億円 | 130億円 |
19位 | 東洋建設 | 1,867億円 | 108億円 |
20位 | 鉄建建設 | 1,835億円 | 9億円 |
21位 | 大豊建設 | 1,632億円 | 4億円 |
22位 | 福田組 | 1,622億円 | 52億円 |
23位 | 淺沼組 | 1,526億円 | 40億円 |
24位 | 東鉄工業 | 1,418億円 | 117億円 |
25位 | 飛島建設 | 1,320億円 | 52億円 |
26位 | 錢高組 | 1,209億円 | 33億円 |
※こちらの情報は、各企業から発表されている最新の有価証券報告書や会社の公式HPより参照しております。
スーパーゼネコンは、けた違いの売上高です。どの企業も1兆円を超えており売上高を伸ばしています。
準大手や中堅ゼネコンは売上高や従業員数でカテゴリ分けしているものの、年によって順位が変動していることがうかがえます。
ランキング形式で見ると、売上高3位の清水建設の営業利益△246億円のインパクトも大きいです。清水建設の営業赤字は、1961年の株式上場以来初めてのことで、契約時よりも材料費等が大幅に上昇したことや労務費の増加が背景にあるようです。
清水建設に限らず、売上高はどの企業も軒並み上昇傾向、営業利益は横ばいの会社が多いことから、材料費や人件費の高騰がどの企業にも影響を与えているように思います。
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まとめ
いかがでしたでしょうか?
建設業界の中でも、元請企業としてプロジェクトを管理する大手ゼネコン会社の売上高・営業利益をランキング形式でご紹介しました。建設業界は、人手不足や資材高騰等により過渡期に入っております。大手企業は、デジタルトランスフォーメーションや海外進出等の新しい戦略を考えており、今後も多様な分野での成長が期待されます。