【大人も子どもも楽しめる！】絵が美しいおすすめの絵本7選

面白い絵本、勇気をくれる絵本、考えさせられる絵本、ちょっぴり怖い絵本等々。絵本にはいろいろな楽しみ方があります。子供の頃に読んで、今でも忘れられない絵本は、誰しもありますよね。

小さいころから絵本好き。大人になっても絵本を集めているたなかが、今回は「絵が美しい絵本」を紹介します。

綺麗レベル　★★★☆☆

死んだかいぞく

作	下田　昌克
絵	下田　昌克
出版社	ポプラ社
ページ数	39ページ
対象年齢	5歳～8歳

欲しいものは何でも手に入れてきた海賊が、仲間に殺され海に放り出されるところから物語は始まります。海の生き物たちが、海賊の身に着けているものをどんどん取っていき、最初は嫌がっていた海賊ですが、心に変化が訪れます。ボローニャ・ラガッツィ賞2024特別部門「海」特別賞受賞した作品です。

表紙はシンプルですが、真っ暗な深海と美しい海の生物たちのコントラストがとても美しい絵本です。唐突な「死」から展開され、「生」への執着から徐々に「死」を受け入れていく過程が、「こんな絵本があるのか！？」と驚きました。奪うから与えるへ。子供たちも大好きな絵本です。

かいじゅうたちのいるところ

作	モーリス・センダック
絵	モーリス・センダック
出版社	冨山房
ページ数	40ページ
対象年齢	3歳～5歳

おおかみの着ぐるみを着た主人公マックスが、家の中で大暴れ。母親に「この、かいじゅう！」と叱られても平気で言い返し、とうとう夕食抜きで部屋に閉じ込められてしまいました。すると部屋のあちこちから木が生えてきて、不思議な森や海が広がりました。長い航海のすえ、かいじゅうたちが住む島にたどり着きます。マックスはかいじゅうたちを怖がるどころか、かいじゅうたちを従えて自分の思い通りの世界を築きます。でも、だんだんと飽きてきてお母さんが恋しくなってきて…

世界中で約2000万部売れている定番中の定番、モーリス・センダックの「かいじゅうたちのいるところ」。皆さんも一度は見たことがあるのではないでしょうか？
かいじゅうたちの毛や影の模様が手描きの線で細かく描かれており、生き生きとして情感豊かな表現が際立ちます。子供と大人の双方に対して、深い洞察と美的体験を提供する作品になっています。

長ぐつはいたねこ

作	シャルル・ペロー
絵	ウォルター・クレイン
出版社	童話館出版
ページ数	16ページ
対象年齢	7歳～8歳

とても有名な童話です。貧しい粉屋の息子は、遺産として長ぐつをはいた猫を受け取ります。この猫はとても賢く、自らの知恵と策略を駆使して主人を裕福にしようとします。

いろいろな人の手によって絵本化されていますが、浮世絵に影響を受けたウォルター・クレインが描く、色彩豊かで細部まで描き込まれた絵が、物語の魅力を一層引き立てます。レトロな色合いも素敵です。

こちらの絵本も素晴らしいです。自信に満ち溢れた猫の表情が愛しい。いろいろな「長ぐつをはいたねこ」を見比べてみるのも楽しみ方のひとつですね。

綺麗レベル　★★★★☆

怪物園

作	junaida
絵	junaida
出版社	福音館書店
ページ数	40ページ
対象年齢	8歳～

お城のように見える怪物園は生きていて、たくさんの怪物たちを乗せて旅を続けています。ある夜、怪物園が寝ている間に、外の世界へ抜け出した怪物たちは、街を行進し続けます。

画家としても有名なjunaidaの絵本です。本屋で見かけて一目惚れしたという人も多いのではないでしょうか。私もそのうちの一人です。表紙から色彩の美しさや怪物たちの個性豊かな見た目にくぎ付け。絵の美しさはもちろん、怪物たちが町を行進している為、外に出られなくなった子供たちが空想の世界へ旅をするといったストーリーもとても素敵です。

キツネと星

作	コラリー・ビックフォード＝スミス
絵	コラリー・ビックフォード＝スミス
出版社	アノニマ・スタジオ
ページ数	64ページ
対象年齢	4歳～9歳

キツネと星の友情を描いた物語です。森の奥に住むキツネの唯一の友達は、夜空に輝くひとつの星。ある日その星がいなくなり、キツネは勇気をだして星を探しに出かけます。

コラリー・ビックフォード＝スミスの美しいイラストが、夜空の神秘と自然の美しさを繊細に表現しています。2019年に第10回ようちえん絵本大賞を受賞しており、大人も感動するストーリーと視覚的な美しさが魅力です。美しい布張り装丁の表紙で、贈り物にもぴったりな作品です。

綺麗レベル　★★★★★

夜の木

作	シャーム/バーイー/ウルヴェーティ
絵	シャーム/バーイー/ウルヴェーティ
出版社	タムラ堂
ページ数	40ページ
対象年齢	何歳でも

中央インド出身ゴンド民族の3名のアーティストによって描かれた木をめぐる神話的な世界を描いた絵本です。シルクスクリーンで一枚一枚手刷りされ、ハンドメイドで作られています。匂いや手触りまで楽しめる、ため息が出る程美しい芸術品です。版ごとに表紙が異なり、シリアルナンバー付き。まさに宝物になる一冊です。

ロビンと海賊

作	エルマンノ・リベンツィ
絵	アデルキ・ガッローニ
出版社	ほるぷ出版
ページ数	60ページ
対象年齢	6歳～9歳

最後はほるぷ出版狂の私がおすすめする「ロビンと海賊」です。残念ながら絶版しており、プレミア価格になっています。
（今ならメ〇カリで2,000円程で出ています！他のサイトだと8,000円とか！)

とにかくアデルキ・ガッローニの絵がとても美しく、想像力が掻き立てられるので、幼少期破れる程繰り返し読みました。

燈台守をしているロビンは、ある日イギリスの軍艦に攫われてしまいます。海に出たロビンは水夫の見習いとして働きますが、イギリスとスペインの戦争に巻き込まれます。親切な鯨と友達になり、今度は海賊の島へ上陸…。

1ページ1ページの迫力が素晴らしい作品です。どの海賊も個性豊かな外見をしており、ファンタジーな世界観に引き込まれます。冒頭、船乗りのおじいさんと漁に出かけるシーンがあるのですが、海中のイラストが本当にステキで、巨大なイカや海に沈む宝の船、目玉だらけの未知の生物・・・「海の中には、もしかしてこんな生物が潜んでいるのか？」と大人が読んでもワクワクドキドキするような世界が広がっています。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
美しい絵本はまだまだあるのですが、特におすすめのものを厳選して紹介しました。もし、お気に入りの美しい絵本がありましたら、コメントやX（旧twitter)で教えて頂きたいです。