【安全書類】火気使用願の書き方について、全建統一様式に準拠して解説!

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建設現場で火気を使用する場合は、他の安全書類と一緒に「火気使用願」を提出します。業種によっては普段全く火気を使用しないという会社も多いことから、突然「火気使用届」出してね!と言われても私のようにちんぷんかんぷんな場合も多いかと思いますが、"火気"というのは溶接等の工事で直接使う作業だけに限りません。

現場事務所で使用する暖房器具やお湯を沸かすために必要な電気やガスも対象となりますので、提出忘れがないよう注意が必要です。
事務員たなか (ゲンドウ風)

冬場は特に提出する機会の多い書類となります。

今回は、火災などの重大な事故を避ける為に、火気使用届の書き方についてわかりやすくまとめていきます。
この記事を書いた人

事務員たなか(@tanaka_kodozimu)


建設業事務員のたなか(@tanaka_kodozimu)です。
元SEで安全書類作成をメインに、経理・総務・人事・IT土方なんでもやっています。
子ども二人の限界主婦。事務作業や子育てが少しでも楽になる情報を発信しています。

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目次

火気使用願とは?

火気使用願とは、建設現場で火気を使用する際に「どのような目的」で「どのような種類の火気を使用するか」また、「管理方法」について記述し元請企業に提出する書類です。元請企業は、申請内容により許可条件をつける等の指導を行うとともに、使用状況をチェックして、火災予防に万全を期すことが目的です。元請企業に提出し、使用許可を得てはじめて火気を使用することができます。

建設現場で火災は大規模な災害になるケースも多く、火気の取り扱いには十分に注意しなければなりません。もし使用する場合は、送り出し教育や新規入場者教育等でルールを周知・再確認し、作業員ひとりひとりがルールを徹底する必要があります。
建設現場火災事例
  • 屋上で鉄板の溶断作業を行っていたところ、飛散した火花が溶断作業場所の直下約10メートルの位置にあったプラスチック系断熱材に着火した。(平成31年1月)
  • 建築工事現場において、アセチレン溶接装置を用いてボルトを溶断中、火花が発泡プラスチック系断熱材に引火し、労働者4名が死亡する災害が発生した。(平成7年)

    引用:厚生労働省「火災による労働災害防止について」
上述した通り、工事で直接火気を使用しない場合でも、現場事務所や休憩所での暖房や湯沸かしでガスや電気・灯油を使用する際も使用願を提出する必要があります。

書式は何を使えばよい?

一般的に使用されているのは、「全建統一様式参考様式第9号」という書式です。言わずもがな、一般社団法人全国建設業協会が作成した統一様式ですが、元請企業によって若干書式が変わることがデフォです。元請企業や直近上位企業の指示に従い作成するようにしてください。

とはいえ、全建統一様式から大きく項目がズレているわけではありませんので、今回は「全建統一様式参考様式第9号」を使用して書き方について解説していきます。
ちなみに、グリーンサイトで火気使用届を提出する際も、エクセルで火気使用届を作成してからアップロードする形となりますので、下記に記載した書き方をチェックしながら行ってくださいね。

グリーンサイトでのアップロード方法を知りたい方はこちらもcheck!

火気使用願の書き方

枠外の書き方

事務員たなか

まずは枠外についてみていきます。

火気使用願枠外の書き方
  1. 事業所の名称
  2. 所長名
  3. 一次会社名
  4. 使用会社名
  5. 現場代理人
  6. 作成日

事業所の名称

事業所の名称には、「工事を行う作業所名」や「工事名称」を記載します。
記入例
  • 〇〇〇管内 道路改良工事
  • △△△ビル 新築工事
  • ×××浄水場 ポンプ分解整備

所長名

所長名には、元請会社の現場代理人を記載します。
一次下請会社等の直近上位会社の現場代理人ではないので注意してください。
事務員たなか

事業所名称や所長名は、元請企業からテンプレートを渡された際に、既に記入されている場合も多いです。

一次会社名

火気使用願の提出先である一次下請会社の名称を記載します。

使用会社名

火気を使用する自社名を記載します。
(  次)の欄には、自社が何次下請けかを記入します。二次下請負の場合は(二次)、三次下請負の場合は(三次)といった塩梅です。

現場代理人(現場責任者)

自社の現場代理人(現場責任者)の氏名を記入します。

現場代理人は、会社代表者の代わりに施工管理や作業の指導監督を行なう立場であるため、現場に常駐できる人を選任することが望まれます。

日付

「火気使用願」を提出する日付を記入します。
西暦でも問題ありませんが、和暦で表記する場合が多いです。提出日については、元請企業に指示される場合もありますので、臨機応変に対応してください。

火気使用願の中段部分

火気使用願い中段部分
  1. 使用場所
  2. 使用目的
  3. 使用期間 / 使用時間
  4. 火気の種類
  5. 管理方法
  6. 火元責任者
  7. 火気使用責任者

使用場所

火気を「使用する場所」と「施工内容」を記入します。
記入例
  • 小溝枠の補修作業
  • 屋上の手摺取り付け作業
  • 開口部の補強材溶接作業
  • ×××配管の修正工事

使用目的

溶接や溶断・湯沸等の項目が記載されているので、該当する使用目的すべてを◯で囲みます。暖房器具や湯沸かし等を使用する際も許可が必要ですので注意してください。

使用期間 / 使用時間

火気を使用する期間と1日の使用時間を記入します。
基本的に現場毎に決められた始業時刻と終業時刻を書きますが、火気を使用しても良い時間が厳密に決められている場合は、元請企業の指示に従ってください。

火気の種類

電気・ガス・灯油等の中から、火気に使用される燃料についてすべて選択し、◯で囲みます。

管理方法

火気の管理方法として、どのような防火設備・対策を備えているかをすべて選択し、〇で囲みます。取り扱う際に注意が必要な場合は、「取扱上の注意」の括弧部分に内容を記入してください。
記入例
  • 作業中は換気を実施する
  • 予備燃料は、必要最小限とし常に監視できる場所に配置する

火元責任者(後始末巡回者)

火元責任者(後始末巡回者)の氏名を記入します。
火元責任者は、主に下記の3点についてチェックを実施します。
  • 火気の使用後に片付けが実施されているか
  • 安全な場所に保管されているか
  • 電源やガス栓などは止められているか
特別な資格等は必要ありませんが、使用器具や火気について、正しく取り扱うことができる人が選任しましょう。

火気使用責任者

火気使用責任者の氏名を記入します。
使用する火気を取り扱うことのできる資格保有者を選任します。使用目的によっても変わりますが、主にアーク溶接やガス溶接等の資格を有した人が対象となります。

また、火元責任者(後始末巡回者)との兼務はできませんので注意してください。

火気使用願の下段部分

「火気使用願」下部の許可番号や許可年月日等は、提出したあとに元請企業が記入する項目です。許可条件がある場合は、該当欄に条件を記入をした後、提出した下請け会社へ書類の写しを戻します。使用会社は必ず許可条件を確認し、内容に従った使用を遵守します

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まとめ

今回は火気使用願の書き方についてまとめました。
工事現場での火災は重大な被害をもたらす場合が多いです。安全書類の中の簡易な書類ではありますが、使用責任者や火元責任者を明確にするとともに、いま一度火気の取り扱いについて周知徹底する機会にもなりますので、作業者全員で、工事現場の安全を守っていきましょう。

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