事務員として働き始めて早5年となりました。
物価高による家計の圧迫やワークライフバランスの重視等の理由により、子育て真っ最中のお父さんお母さんは働き方について非常に悩まれると思います。
共働きが増え男女平等!二人で育児!とは言っても、家庭によって仕事と家事育児の負担割合は様々です。
今回は、事務員たなか家のように、稼ぐことに関しては夫メイン、妻も正社員として働きたいけれど残業無しで負担が少ない仕事がしたいと考えている方向けに、30代幼児二人を抱えての未経験正社員事務職への転職活動が成功した件についてお話したいと思います。
子育てしながら正社員で働くのは大変な場面もありますが、人生100年時代の昨今、この多忙な数年間の頑張りは後々非常に価値があるものになると思いますよ。
詳しくは、下記の記事も参考にしてくださいね。
就職活動をする前に確認すること
夫と妻の役割分担を確認する
専業主婦から正社員を目指す人、パートタイマーから正社員を目指す人、転職したい人、様々いらっしゃるかと思いますが、最も大事なのは夫と妻の役割分担を夫婦で確認することです。 何となく転職がうまくいっても、きちんと家庭が回るよう役割分担ができていないと、どちらかの不満が貯まってバランスが取れなくなったり、子どもに寂しい思いをさせたりと本末転倒になってしまいます。
- 夫と妻の収入予定額の把握
- 夫婦の仕事時間の確認(残業時間等)
- 子どもが体調不良の場合に、どう対応するか?
- 家事の分担リスト作成
家事育児は特に数量化できないため、きっちり平等にするのは難しいと思いますが、どちらかに負担が傾かないように、仕事量と相談しながら夫婦で折り合いをつけると良いです。お互い思いやりを持って接することはもちろんですが、共働きは想像以上に大変な場面が出てきます。そういったときに役割分担をしていないと不満やストレスが溜まっていき、お互い尊重できなくなってしまうので、私はキッチリ分けたほうが上手くいくと思います。(体調不良等のイレギュラーな場合は、お互い思いやりを持つことも大切ですよ。)
とりあえずやってみて…と曖昧にすると、余程できた人間でない限り、必ず衝突します。ただでさえ仕事で疲れて帰ってくるところに、あっちは休んでこっちは家事に追われて休めない!怒り!ってな感じになってきます。(経験者は語る)
保育園や学童への申し込み
待機児童の数は年々減ってきているとはいえ、年の途中から保育園に入るのは難しいケースが多いです。転職活動中でも保育園や学童に申し込むことはできるので、まずは役所に行き保育園等の申し込みについて確認してください。
自治体によって様々ですが、入所してから1~3か月間まででしたら「求職中」でも問題ない場合が多いです。それ以上になると退所になってしまうので、万が一希望の仕事に内定が決まらなかった場合は、つなぎででもアルバイトをして就業中であることを提示するようにします。
希望の仕事に決まらなかったらどうしよ…と思いますが、どうしても希望の仕事に就けない場合は、アルバイトしながら転職活動を続行するという手があります!
職場での面接時も、必ず「お子さんはどうする予定ですか?」と聞かれます。内定もらったら考えます…といった曖昧な受け答えではなく、「既に預けており、働くための準備を行っています。」と言った方が心象も良いでしょう。
失業保険の確認
失業保険とは、仕事を辞めた人が、安定した生活を送りながら一日でも早く再就職できるよう支援するための手当のことを言います。妊娠や育児をきっかけに退職した場合は、再就職するという名目がない為、基本的には失業保険はもらうことができません。しかし、妊娠・出産・育児のために離職し、その後1年の受給期間中に継続して30日以上働けない時期がある場合は、受給期間の延長が認められています。 もし4年まで延長できる延長申請を行っているのであれば、求職期間中にハローワークに行けば失業保険をもらうことができます。求職期間中の保育園代にも充てることができるので、必ず確認してください。
私も二人目の妊娠をきっかけに前職を退職。2年の専業主婦を経て就職活動する際に、失業保険を頂きました。前職の給与を元に計算されるので、結構な額もらえましたよ!
希望条件や優先順位を可視化
小さい子供を抱えながらの就職活動の場合、「自分のやりたい仕事」と「子どもを育てながらできる仕事」は異なります。この二つがマッチした求人があれば理想ですが、そうもいかないのが現実です。ましてや、30代~40代で未経験の職種へ転職しようとする場合、落ちるのを覚悟でどんどん受けていくがデフォになります。 自分にとって譲れない条件は何なのか?妥協点はどこか?をノートに書きだしておくと整理がつきやすいです。
30代子持ち主婦たなかの就活時の条件はこちらです。
参考にしていただければ嬉しいです。
- 正社員雇用
- 年間休日120日以上
- 土日祝日休み
- 残業10時間以内
- 車通勤可
- 年収300万円以上
年収は低めでも構わないので、休みがしっかりあるところに絞りました。結構難しい条件だったと思いますが、何社か条件に合致するところがあり、3社受け2社内定を頂いた形です。
履歴書・職務経歴書の作成
うん十年ぶりに履歴書を書くという方も多いと思います。自分の過去の経験や実績を書き出しみるのですが、なかなか筆が進まない。応募してから急いで書くと、薄い内容になってしまう可能性があるので、ゆっくり時間が取れるときに自分と向き合い履歴書・職務経歴書を書き上げてください。
30代子持ちでも正社員を目指せるのか?
30代子持ちでも正社員を目指せるのか?という悩みを多くの人が抱えているかと思いますが、「目指せます!」というのが私の結論です。実際に、30代・幼児二人・未経験職種・Fラン大卒といった状態で、上記のような条件の会社に2か月で2社内定を頂きました。
正直、ここまでうまく就活が進むとは思っていませんでした。
では、何故子持ちでも正社員を目指せるのか?について考えたいと思います。
慢性的な人手不足
令和5年12月の有効求人倍率は1.27倍となっており、1年間の平均を見ても前年度より伸びています。
物価高や賃上げを背景に転職を希望する人が増えていますが、相変わらず高い倍率を維持している為、売り手市場が継続しているといえます。
我々リーマンショック世代(平成23年近辺)からみても、倍以上求人があることになります。羨ましい。
少子高齢化により30代40代が貴重な存在に
少子高齢化により、20代30代が貴重な存在になりつつあります。
大手企業に取り込まれて若手社員がいない中小企業にとって、30代で結婚・出産もひと段落している社員はニーズがある可能性が高いです。
私が応募した際、20代の女性も応募していたらしいのですが、結婚・出産をきっかけに辞めてしまう可能性が高く、採用しなかったと聞かされました。
以前、同じような考えの女性社長が炎上しましたが、このように考える中小企業も多いのが現実です。会社としてどーなの?という問題はありますが、30代40代の子育て主婦もニーズがあることは確かですよ。
とにかく応募してみる
就職サイトへの登録
就活の準備が整ったら、とりあえず就職サイトへ登録して色々な求人を眺めてみてください。上述した「自分の希望条件」に合致した職場がどれくらいあるかを体感してみると良いと思います。どのサイトも無料で登録できるので、まずは求人票をみて、見る目を養うのも社会復帰の第一歩です。
中途採用になる為、希望の仕事や企業の求人が出ているかは運です。 希望条件を明確にするのは大切ですが、優先順位をつけてどんどん応募していかないと、ダラダラと求職期間だけが伸びていくので注意が必要です。
子育てしながら働く方におすすめ
コロナを経て急速に増えたフルリモートの仕事も魅力です。 子育てしながら働くとなると1分1秒もたりとも無駄にはできません。1時間~2時間かけている通勤時間を減らせたらどんなに楽になるでしょうか。フルリモートなら、度重なる子供の学級閉鎖地獄で有給が足りない!ということも減ります。 フルリモートワークの求人を中心に、3万件以上も求人を紹介してくれるのが、Remoful(リモフル)です。正社員ポジションに特化しており、リモート仕事に多いエンジニアやデザイナーだけではなく、ビジネス系の職種を多く取り扱っています。
私のように地方在住でも、関係なく仕事ができるってのは
非常に魅力的ですね。
\ まずは無料で相談! /
地方の方は特に!ハローワークも絶対見ましょう
個人的にはハローワークも絶対に見てほしいです。 ハローワークは良い求人がないとネット等でいわれることが多いですが、そんなことはありません。 一般的な就職サイトは、募集する企業が費用を負担しなければならないのに対し、ハローワークは掲載が無料です。したがって、多くの中小企業はハローワークにまず求人を出します。 求人票を見て会社のHPや評判を観れば、優良企業かどうかは判断できるので、そこで自分の希望に合致しているかを評価することになります。
実際に私も、ハローワークを通して内定を頂いた会社もあります。
余程ひどい場合は、ハロワ職員の方が応募の前にこそっと教えてくれます。「ここは離職率が高いんですよね…」なんて。なので、最初からハローワークは「なし」とするのではなく、是非求人票を見てみてほしいです。
何かひとつ特技を
無名大学卒業、前職でも役職についていたわけでもない私のような人は、非常に就活が不安かと思います。そういった場合は、何かひとつ資格なり特技なりを習得してみてはいかがでしょうか。 下記に、就職活動中に有利になる資格を挙げてみました。 2~3か月で取得できる資格もあり、もし無資格でアピールするところがないという方は、取得してみる価値はあります。
資格名 | 難易度 | 勉強期間 | 求人数 |
簿記3級 | 2〜3ヶ月 | ||
MOS | 1~2か月 | ||
ITパスポート | 3~4か月 | ||
FP3級 | 2〜3ヶ月 | ||
TOEIC(800点以上) | ~1年以上 | ||
宅地建物取引士 | 5ヶ月~1年 |
一般事務の仕事は、とにかく「パソコンを使えるか?」が重要視される場合が多いです。MOSやITパスポートを持っていれば、少なくともパソコンは使えると認識してもらえると思います。
資格等がなくとも、例えば自分でサイトを立ち上げブログ書いてますとか、インスタのフォロワー数が〇万人ですとか、パソコンで動画編集するのが趣味ですなんていうことも魅力に繋がります。これだけでも、パソコンやネットに強いことが証明されますし、面接時に「おっ!」と思われる可能性が高いです。
何もスキルがない…と落ち込む前に、仕事に繋げられそうな特技を洗い出してみてください。
自分の価値を見つめなおす
若くもない!子どももいる!キャリアもない!スキルもない!といった今こちらの記事を読んでいる方に一点お伝えしたいのが、「自分の価値を過小評価しすぎない!」ということです。 転職活動はあたかも自分の価値を見定められているような感覚に陥ることがありますが、運や相性も往々にしてあります。華々しい学歴をもった方やエリートばかりが日々の仕事を行っているわけではないと理解し、とにかく応募してみましょう! 子育てしながら正社員を目指しているというだけでも、志が高いことを誇りに思ってください。 とにかく応募!と言いましたが、やみくもに転職活動をするのも疲れるので、こちらの本をおすすめします。エリートの転職ではなく、どちらかというとハンデがある人向けの転職戦略本です。 堅苦しくなく面白い内容なので、一読をおすすめします。
まとめ
子持ちで正社員への転職活動は、いろいろな不安も大きく、何から始めたらよいか迷うこともあると思います。
まずは家族とよく話し合い、優先順位を決めて取り組む。うまくいかなくても折れない強い心が大事です。何より大切な家族が味方でいてくれることを忘れず、ゆったりした気持ちで転職活動に励んでいただきたいです。