建設業で働く人なら、職場の上司や元請企業から「安全標語作成してみない?」と打診された経験があるのではないでしょうか。工事現場や工場等で目立つ位置に貼ってあるスローガンや安全標語のポスターもその一例です。
安全標語の作成を依頼され、どのように作成すれば良いか悩んでいる方のために、安全標語とは何か?どうやって作成したら良いか?等を含め、作成ポイントについてまとめていきます。
また、ChatGPTで簡単に安全標語案を作成する方法も最後に写真付きでお見せします。
事務員たなか
私も安全標語の作成を依頼され、
AIの力を借りてなんとか作成しました。
この記事を書いた人
事務員たなか(@tanaka_kodozimu)
建設業事務員のたなか(@tanaka_kodozimu)です。
元SEで安全書類作成をメインに、経理・総務・人事・IT土方なんでもやっています。
子ども二人の限界主婦。事務作業や子育てが少しでも楽になる情報を発信しています。
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目次
安全標語とは
安全標語とは、安全に関する意識を高め、事故や怪我を防ぐための短いフレーズやスローガンのことです。これらの標語は、従業員や作業者が日々の業務の中で安全を意識しやすくするために使われます。特に建設業界では、重機や高所作業、電気設備など、さまざまな危険要因が存在し、作業環境も多岐にわたります。危険を伴う作業が多いことから、安全標語で従業員に注意喚起する目的もあります。
厚生労働省では、労働者の健康管理や職場環境の改善など『労働衛生』に関する国民の意識を高めることを目的に、年に1度「労働衛生週間」という期間を定めており、その一環として「労働安全標語」を公募しています。また、社内でも安全衛生促進の為、従業員から安全標語を公募する場合もあります。
安全標語の効果的な活用方法
安全標語を効果的に活用するためには、
いくつかのポイントがあります。
安全標語を効果的に活用するためのポイント
- 目立つ場所に掲示する
- 定期的な更新
- 従業員の参加
目立つ場所に掲示する
安全標語は、現場の目立つ場所に掲示することで、多くの人の目に触れるようにします。弊社でも元請企業から配布された安全標語ポスターを至る所にぺたぺた貼り付けています。入口やドア・休憩所・作業スペース等に貼ると視覚に入りやすく効果的です。
定期的な更新
同じ標語を長期間使用するのではなく、定期的に新しい標語に更新することで、常に新鮮な意識を持続させます。安全標語の効果を定期的に評価し、必要に応じて改善することも重要です。アンケートやヒアリングを通じて、従業員の意見を取り入れると良いでしょう。
作業中の「慣れ」が一番怖いので、定期的にハッとするようなポスターに変更するのが有効です。
従業員の参加
従業員から安全標語を募るなど、参加型のアプローチを取ることで、より実感を持って受け入れられやすくなります。会社全体のイベントとして年度末や安全週間に応募を募る会社もあります。
とはいえ、いち従業員の立場からするとかなり面倒な作業でもありますので、取り入れるときは慎重にしてほしいです。
安全標語の作成ポイント
つづいて、安全標語を作成するときのポイントについて解説します。
安全標語やスローガンを作る際は、単純に安全に関する言葉を並べるだけではなく、パッと見てインパクトがあり分かりやすい言葉にすると記憶に残りやすいです。
安全標語の作成ポイント
- シンプルで覚えやすい言葉を使う
- ポジティブな表現を使う(時にはネガティブも有効)
- 現場の具体的な状況に合わせる
- リズム感や語呂の良さを意識する
- 安全標語のテーマを絞る
シンプルで覚えやすい言葉を使う
安全標語は、従業員が日常的に目にし、記憶に残ることが重要です。そのため、シンプルで覚えやすい言葉を使うことが基本でしょう。短くてインパクトのあるフレーズやキャッチ―な単語を用いると印象に残りやすいです。
インパクトを与えるために、
下記のようなテクニックもありますよ。
インパクトがある高度なテクニック
- カタカナやスポーツ用語を使う
→「レッドカード」・「ヒヤリハット」・「アウト」等 - 命令形や疑問形を使う
→「忘れるな!」「怠るな!」「チェックした?」「大丈夫?」等 - 韻を踏む
→「ヘルメット 被ってなくて チェックメイト」「小さな確認、大きな安心」等
韻なんて分からん!って人はこのサイトもおすすめ!
ポジティブな表現を使う
ポジティブな表現を使うことで、従業員が前向きに安全対策を取る気持ちになりやすくなります。否定的な表現よりも、肯定的なメッセージを伝えることが効果的です。
あえてネガティブな表現を使うことで、見た人に強烈なインパクトを与える手法もありますが、難易度が高い場合もあるので、安全標語をはじめて作るという際には、オーソドックスな形式に当てはめる方がよいかもしれません。提出先や安全標語のテーマによっても、ポジティブワードを使うかネガティブワードを使うか変わると思います。
現場の具体的な状況に合わせる
各現場ごとに特有の危険要因や作業内容が異なるため、それぞれの現場に適した安全標語を作成することが重要です。現場の具体的な状況や課題に対応した標語を作りましょう。標語を見てそのシーンがパッとイメージできる内容にすると、印象に残りやすいです。
作成例
- 高所作業現場:「高所作業 足元確認 要注意」
- 電気工事現場:「作業前 電源落とした? 再確認」
リズム感や語呂の良さを意識する
リズム感や語呂の良いフレーズは、記憶に残りやすく、日常的に口にしやすくなります。上述しましたが、韻を踏むなどの音の響きを意識した表現を取り入れると良いでしょう。とはいえ韻を踏むのは一般素人には難しい場合もありますから、日本人に馴染みのある五七五の形式を意識すると、自然と聞き馴染むスローガンが出来上がります。
安全標語のテーマを絞る
テーマを絞って作成するのもひとつの手法です。
事前にテーマが決められている場合もありますので、テーマに沿った形で作成しましょう。
テーマ例
- 安全テーマ:「安全第一」「ゼロ災害」「無事故」
- 防止テーマ:「事故防止」「熱中症防止」
- 衛生テーマ:「感染症対策」「36協定」「整理整頓」
AIを活用する
作成ポイントは理解したけど、「考える時間がない!」「アイディアが浮かばない!」「面倒臭い!」という方もいらっしゃると思います。
そんなときは、AIの技術を活用しましょう。便利なものは使うべし。
今回はChatGPTを利用した安全標語作成方法を解説します。
ChatGPTにログイン
まずはChatGPTにログインしましょう。
アカウントを持っていない方は、Googleのアカウントやメールアドレスで簡単に登録できますので、無料登録してください。本当に便利です。
※より頭の良い人工知能を使う際は有料になりますが、今回は無料版の方で十分です。
ChatGptに指示を与える
このような形でChatGPTに指示文を与えます。
今回は、細かく指示を出さずアイディアを30個生成してね!と指示を出しています。
文章を入力したら、「Enter」もしくは
ChatGptがアイディアを生成してくれる
指示文を出しますと、ものの5秒程でこのように30個の安全標語を生成してくれます。
AIに圧倒的に負けている私。
AIが考えた安全標語 | ||
落下を防ぎ 命を守る賢さ 高所の注意 | 安全確認 忘れずに行おう 事故の防 | 監督の目 常に見守れ 事故防止 |
安全第一 皆で守ろう 協力の力 | 危険排除 先んじて行う 安全対策 | 警告サイン 無視せずに 命を守れ |
防護具 着用義務 事故の防 | 予測力 磨いて対処 災害防止 | 常に気を 抜かずに仕事 安全確保 |
常に気を 抜かずに仕事 安全確保 | 火災の恐れ 常に警戒 安全対策 | 作業前に 確認徹底 安全第一 |
リスクを見 極めて回避 安全管理 | 知識の共 有で守る 危険予防 | 事故の芽 摘んで消し去 安全管理 |
原因追 及び改善 安全対策 | 疲労回 避でき事故 未然防止 | 悪天候 安全に備え リスク管理 |
一瞬の油断 命を奪う 事故防止 | トレーニングで 身につけ 安全意識 | 知識と技術で防ぐ 災害予防 |
予測不能 も対策を 着実に行う | 隠れた危 険見抜き 未然防止 | 点検整備で 安全確保 |
経験と勘を頼りに 安全管理 | チーム全員で守る 危険予防 | 安全意識を高め 事故を防ぐ |
職場環境の改善 安全対策 | 作業計画 しっかり立て 危険予防 | 未来のために 今日を 安全に過ごす |
かなりいい感じにそれっぽいことを考えてくれています。
言葉を組み合わせてオリジナリティを入れる
ChatGPTにアイディアを出してもらったら、単語を組み合わせたり並べ替えたりしながら体裁を整えます。ご覧の通り、若干文章に違和感があるので、人間の手を加えてあげるとより良いものに仕上がります。
また、出来上がったものは過去の安全標語と被りがないかチェックしましょう。インターネットで出来上がった標語を検索してみて問題がないか確認すると良いです。
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まとめ
安全標語は、建設現場での安全意識を高め、事故を防ぐために欠かせないツールです。シンプルで覚えやすい言葉を使うこと、現場の具体的な状況に合わせること、リズム感や語呂の良さを意識すること、そして定期的に見直し更新することが、効果的な安全標語を作成するためのポイントです。
アイディアを出すのは大変な作業ですが、公募があった際は是非チャレンジしてみてはいかがでしょうか