【建設業】外国人労働者の名前はどう登録する?グリーンサイトとCCUSの正しい扱い方

建設業の現場では、近年外国人労働者の数が大きく増えています。日本で建設業の技能や知識を学び、母国の発展に役立てることを目的とした技能実習制度や、深刻な人手不足を補う即戦力として就労する特定技能制度など、外国人労働者の在留資格や働き方はさまざまです。
その影響もあり、現場では外国人労働者を見かける機会が以前より増えたと感じている方も多いのではないでしょうか。
一方で、外国人労働者を受け入れる際には、安全書類の作成やグリーンサイト、建設キャリアアップシステム(CCUS)への登録などで戸惑う場面も少なくありません。日本人労働者と比べて必要書類が多く、氏名の表記方法や登録ルールが異なることも、実務上の悩みになりやすいポイントです。
本記事では、グリーンサイトで外国人労働者を登録する際の注意点について、実務目線で分かりやすくまとめています。登録作業の参考として、ぜひご活用ください。
この記事はこんな人におすすめ
- グリーンサイトで外国人実習生の建設現場入場許可申請書の提出方法を知りたい人
- 外国人技能実習制度について知りたい人
- 外国人技能実習制度に変わる制度について知りたい人
この記事を書いた人

事務員たなか(@tanaka_kodozimu)
建設業事務員のたなか(@tanaka_kodozimu)です。
元SEで安全書類作成をメインに、経理・総務・人事・HP作成・IT土方まで何でもやっています。
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目次
建設業における外国人労働者の現状

建設業では、慢性的な人手不足を背景に、外国人労働者の受け入れが年々進んでいます。現在、建設現場で多く見られる在留資格には、外国人技能実習と特定技能があり、それぞれ目的や位置づけが異なります。
外国人技能実習制度は、日本で建設分野の技能や知識を習得し、それを母国へ持ち帰ることを目的とした制度です。
一方、特定技能は、人手不足分野において即戦力として就労することを目的とした在留資格で、建設業においても重要な役割を担っています。
こうした外国人労働者の増加に伴い、現場ではグリーンサイトや建設キャリアアップシステム(CCUS)への登録業務が増え、事務担当者の負担も大きくなっています。特に外国人労働者の場合、日本人とは異なり、在留資格ごとの必要書類や登録ルールの違いを理解したうえで対応する必要があります。

なお、出入国在留管理庁の公表資料によると、特定技能で在留する外国人は年々増加しており、直近では30万人規模にまで拡大しています。国籍別ではベトナムが最も多く、次いでミャンマー、フィリピンなどが続いており、建設業においても外国人労働者の受け入れが一般的になっていることが分かります。
次章では、実務で特につまずきやすいポイントとして、国別に見た外国人労働者の氏名の考え方と、グリーンサイト登録時の注意点を具体例とともに解説します。
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外国人の方の登録が年々増えています。
国籍によって異なる氏名の考え方と登録時の注意点


グリーンサイトで外国人労働者を登録する場合、まず「従業員登録」を行う必要があります。
従業員登録の基本的な手順については、別記事で詳しく解説していますが、実務で特につまずきやすいのが氏名の入力です。外国人労働者の場合、日本人と同じ感覚で「姓・名」を判断できないケースがあり、登録時に迷う場面が少なくありません。
基本的な外国人労働者の従業員登録はコチラ!
グリーンサイトでは、姓(Surname)と名(Given name)の登録が求められており、ミドルネームの入力欄は設けられていません。一方、グリーンサイトと連動する建設キャリアアップシステム(CCUS)ではミドルネームの登録欄があるため、「どこまでをどこに入力すればよいのか分からない」と感じる事務担当者も多いようです。こうした混乱は、国籍ごとの氏名構造の違いを理解していないことが原因になっているケースがほとんどです。
インドネシア国籍の方で特に多い氏名登録の悩み
インドネシア国籍の方は、日本のように姓(ファミリーネーム)と名を明確に区別する文化を持たないケースが多く見られます。名前が複数の単語で構成されていても、それらすべてが個人名であり、本人も「ここが姓」「ここが名」と区別していないことがあります。そのため、従業員登録の画面で、どれを姓として扱えばよいのか分からず、入力が止まってしまうことが少なくありません。
インドネシアの一般的な名前の例
- Budi(ブディ)
→ 単名。姓・名の区別はなく、名前が1語のみのケース。 - Andi Saputra(アンディ・サプトラ)
→ 2語の名前だが、「Andi=名」「Saputra=姓」とは限らず、両方とも個人名として扱われる場合がある。 - Muhammad Rizky Pratama(ムハンマド・リズキー・プラタマ)
→ 3語すべてが個人名で、ミドルネームという概念はなく、家族共通の姓を持たないケース。
グリーンサイトとCCUSで氏名表記が異なる場合の考え方
このような名前の場合、グリーンサイトでは実務上、最初の名前を姓(Surname)、最後の名前を名(Given name)として登録し、間にある名前は省略するという運用が行われているようです。
一方、グリーンサイトと連動する 建設キャリアアップシステム(CCUS) では、ミドルネームの登録欄が設けられています。連動時に「氏名が完全に一致していなくても問題ないのか」と不安に感じる方も多いかと思いますが、CCUSでは氏名に加えて、生年月日やCCUS技能者カードの確認番号など複数の情報を用いて照合が行われます。
そのため、グリーンサイトとCCUSで氏名表記が完全に一致していなくても、連携自体に支障はないようです。ミドルネームの有無や表記方法の違いのみを理由として、登録や連携ができなくなることはないようですが、もし不安な方は一度ヘルプデスクに確認すると安心です。
グリーンサイトの問い合わせ番号はコチラ!
国籍別に見た氏名構造の違い
外国人労働者の氏名は、国籍によって構造や考え方が大きく異なります。日本人の「姓・名」という感覚で登録しようとすると、グリーンサイトや 建設キャリアアップシステム(CCUS) で入力に迷ったり、修正が必要になったりするケースも少なくありません。
| 国籍 | 氏名構造の特徴 | グリーンサイト登録時の考え方 |
|---|---|---|
| インドネシア | 姓・名の区別がない人が多い。単名や、複数語すべてが個人名のケースあり | 最初の名前を姓、最後の名前を名として登録。間の名前は省略 |
| フィリピン | 基本は「名+ミドルネーム+姓」。日本人に近い構造 | パスポート表記を基準に、姓・名をそのまま登録 |
| ベトナム | 「姓+ミドルネーム+名」が一般的 | 姓と名の位置を取り違えないよう注意 |
本表は国籍ごとの氏名構造の一般的な傾向を整理したものです。すべてのケースに当てはまるわけではないため、登録時は必ずパスポートや在留カード、本人への確認を行ってください。
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総括:【建設業】外国人労働者の名前はどう登録する?グリーンサイトとCCUSの正しい扱い方
建設業では外国人労働者の受け入れが進み、グリーンサイトや建設キャリアアップシステム(CCUS)への登録業務も、今や日常的な業務の一つとなっています。なかでも氏名登録は、国籍によって考え方や構造が異なるため、日本人と同じ感覚で対応すると迷いやすいポイントです。
本記事で紹介したとおり、外国人労働者の氏名は国籍ごとに特徴があり、グリーンサイトとCCUSでも入力項目や仕様が異なります。両社が完全一致しなければならないわけではありませんが、パスポートや在留カードといった公式書類を基準に、登録することが大切です。国籍ごとの氏名構造を理解したうえで対応すれば、差し戻しや修正といった手戻りを防ぎ、スムーズな現場運用につながります。
外国人労働者の登録で迷った際は、本記事の内容を一つの判断材料として、実務に役立てていただければ幸いです。
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