Excelの初歩的な使い方として、「=」イコールを使用して別シートの値を参照することがあります。
何度も同じ値を入力すると誤りが生じやすいですし、ひとつのシートを直せば、連動して参照先のシート値も変更されるので、非常に便利な機能です。
そんな便利機能ですが、ときに意図せず「#VALUE!」という文字が返され、エラーとなる場合があります。
今回は、別シートの値を参照した際に「#VALUE!」エラーとなってしまったときの、対処法と原因についてお話します。
この記事はこのような人におすすめ
①Excelで#VALUE!が出て困っている人
②Excelの数式が苦手な人
③上司から#VALUE!の原因調べておいて!と言われ途方に暮れている人
ふぅ…今日も残りあと少し。
仕事も落ち着いたし、少しのんびりしよ。
事務員たなかさーん。
なんかさー。Excelがおかしいんだよねー!
ウッ…一息つく間もない…
しかもExcelがおかしいわけじゃないでしょうよ。
どうされたんですか?
=を使って、別シートの値を参照したいんだけど、
#VALUE!エラーになっちゃうんだよね!
いつもどおりやってるだけなんだけど…どうすればいいの?
(いつもどおりやってるだけ……?)
わかりました。
そのExcelちょっと見せてください。
事務員たなか(@tanaka_kodozimu)
建設業事務員のたなか(@tanaka_kodozimu)です。
元SEで安全書類作成をメインに、経理・総務・人事・IT土方なんでもやっています。
子ども二人の限界主婦。事務作業や子育てが少しでも楽になる情報を発信しています。
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#VALUE!が起こる原因
結論から申しますと、#VALUEエラーは、いくつかの条件が重なったときに発生します。
- 参照するシート名に、()や-等の記号が入っている
- 参照する値のセルが結合されている
この二つの条件が重なった場合に、#VALUEエラーが起こります。 それでは、実際に#VALUEエラーになる過程をExcelにて説明していきたいと思います。
別シートの値を参照する
上記のような3シートに分かれたExcelファイルがあります。 シートA(2)とシートBの中身は、全く同じ内容です。 シートAを大元として、シートA(2)・シートBの値を参照するというファイルです。
シートAのりんごの金額に、シートA(2)のりんご合計値を参照します。 ①シートAのりんごの金額セルでイコールを入力する。 ②シートA(2)をクリックする。 ③シートA(2)のりんご小計をクリックする。 「=」イコールを入力して、参照する値をクリックするだけの簡単な作業です。
すると、こんな感じでシートA(2)の値が、シートAに参照されます。
これはExcelの基本操作なので、
よく使っている方もいますよね!
同じ要領で、もも・いちご・合計もシートA(2)より値を参照していくのですが、
合計のところで、出ました!#VALUE!の文字。
原因を探るのはとりあえずおいておいて、シートBの値も同じように参照してみます。
すると全く同じ内容であるシートBは、問題なく値が参照できるのです。
では、値参照した場合、実際にExcel上でどのような数式が書かれているか確認してみましょう。 値参照の際、直接数式を記入するのではなく、クリックでセルを選択する人が多いと思うのですが、 実際に数式をみてみると記述の仕方がシートA(2)とシートBで異なります。
=‘シートA(2)‘!C7:E8
シート名に()やハイフン等の記号が入っている場合、シート名をまず文字列として扱い、(シングルコーテーションで挟んでいますね。)、結合セルは範囲選択となってしまいます。これはExcelの仕様のようです。
セル単体ではなく範囲選択してしまうと、どのセルの値を参照すればよいか判断できず#VALUE!となってしまうんですね。
=シートB!C7
シート名に記号が入っていない場合は、結合セル上で値が保持されている左上のセル(C7)をExcelが勝手に指定してくれるので、問題なく値が参照できます。
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#VALUEが出た際の解決策
では、#VALUE!がでてしまったときどうするか? 解決策は2点あります。
- シート名を変更する
- 数式を手入力で修正する
シート名を変更する
1番簡単な解決方法は、シート名に記号を入れないです。 シート名に記号を入れないことで、通常通りイコール入力後、参照値をクリックするだけでExcelが勝手に正しい数式を作り、問題なく値が参照できるようになります。
シートをコピーすると、「Sheet1 (2)」のように()がついてしまうので、知らず知らずに記号を使っているケースもあります。
ご注意くださいね。
数式を手入力で修正する
そもそも#VALUE!が出る原因は、範囲選択になってるからです。
なので、手入力でセル単体に変えてあげれば問題なく値参照できます。
しかし、#VALUE!がいくつも出ている場合は、ひとつひとつ手入力で直すのは時間と労力がかかりますよね。 ひとつやふたつでしたらこの方法もアリだと思うのですが、大量に修正しなければいけない場合は、シート名を変更してしまう方が、効率が良いかと思います。
まとめ
事務員たなかさん助かったよ。
たぶん自分では原因に一生気が付かなかった。
それはよかったです。
ムシャクシャして全部手打ちで入力するか?!と思ったほどだよ。
でもそうすると修正入ったとき直すの大変だもんね。
Excelの値参照は非常に便利な機能ですが、数式を読まずにクリックだけで対応してしまうと、いざエラーが出たときに自分で対応できなくなってしまいます。少しずつでもよいので、数式の意味や記号の役割を勉強することをおすすめします。
色々な技が使えるとExcelを使うことに抵抗がなくなり、逆に楽しくなりますしね。