【CCUS】建設キャリアアップシステムでお金がもらえる? 知らなきゃ損するメリットと活用方法!

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技能者の経験や資格を「見える化」し、適正な評価や処遇改善につなげるための建設キャリアアップシステム(CCUS)。技能者の就業履歴や資格情報をICカードに記録し、現場ごとの施工実績をデータとして蓄積できる仕組みです。技能者の登録数が156万人を超え、現場でも持ってくるよう指示されるケースが増えました。

CCUSを活用すると、技能や経験が正当に評価され、年収アップやキャリア形成につながるだけでなく、助成金・退職金制度・技能登録者向けの特典といった金銭的メリットもあります。知らずに活用しないと損をする仕組みも多いため、本記事では建設キャリアアップシステムを使ってお金に結びつける方法を詳しく解説します。
記事のポイント
  • 建設キャリアアップシステム(CCUS)とは
  • CCUSに登録するとお金がもらえる?
  • CCUSと建退協の関係
  • CCUSに登録すると得られる特典や割引
  • CCUSの助成金・補助金
  • CCUSのレベル判定を活用して年収アップ
この記事を書いた人

事務員たなか(@tanaka_kodozimu)


建設業事務員のたなか(@tanaka_kodozimu)です。
元SEで安全書類作成をメインに、経理・総務・人事・IT土方なんでもやっています。
子ども二人の限界主婦。事務作業や子育てが少しでも楽になる情報を発信しています。
目次

建設キャリアアップシステムでお金がもらえる?

  1. キャリアアップシステムとは?
  2. キャリアアップシステムでお金に関する恩恵を受ける方法とは?

建設キャリアアップシステムとは?

建設キャリアアップシステム(通称:CCUS)は、建設業に従事する技能者の資格、社会保険加入状況、現場ごとの就業履歴を一元管理し、適正な評価や処遇改善を目指す仕組みです。国土交通省が推進しており、技能者の能力を可視化することで、キャリアアップや賃金向上につながることが期待されています。

この制度は2019年4月に運用がスタートし、2020年1月から外国人技能実習生の登録が義務化されました。さらに、2023年には登録が原則義務化となり、公共工事を中心に導入が進められています。

しかし、2025年現在、登録していなくても罰則等はなく、特に民間工事では普及率が低いのが現状です。そのため、登録していない企業や技能者も多く、「本当に必要なのか?」「導入の手間がかかるのでは?」と疑問を持つ人も少なくありません。

とはいえ、このシステムを活用することで、技能や経験が評価されるだけでなく、退職金の確保、技能登録者向けの特典など、利用者にとってのメリットもあります。知らずにいると損する仕組みも多いため、本記事では建設キャリアアップシステムとお金に関連した情報を詳しく解説していきます。

キャリアアップシステムでお金に関する恩恵を受ける方法とは?

キャリアアップシステムを活用してお金を得る方法
  • 建退共電子申請とCCUSのデータ連携して将来の退職金を増やす
  • 技能登録者へのクーポン・特典の配布
  • 建設キャリアアップシステムの補助金・助成金を活用しよう

建退共電子申請とCCUSのデータ連携して将来の退職金を増やす

建設業界で働く技能者向けの退職金制度である「建設業退職金共済制度(建退共)」は、一定の就業日数に応じて退職金が支給される仕組みです。従来は、技能者が現場ごとに発行される「証紙」を受け取り、それを共済手帳に貼り付けて管理し、退職時に提出することで退職金を受け取る方式が主流でした。しかし、この方式では、証紙の管理が煩雑で、技能者が適切に受け取れないケースや、紛失・未払い・不正受給のリスクが指摘されていました。

こうした課題を受け、2020年10月1日に改正中小企業退職金共済法が施行され、建退共の掛金納付方式に「電子申請方式」が新たに追加されました。この方式では、「退職金ポイント(電子掛金)」を就労日数に応じて掛金として充当する形になります。

建設キャリアアップシステム(CCUS)との連携も進んでおり、電子申請方式を利用する際に、CCUSに登録された技能者の就労履歴を電子申請に引用できる仕組みが整備されています。これにより、手作業による就労日数の入力ミスを防ぎ、より正確な掛金納付が可能になりました。

現場で「ピッ!」とICカードをタッチするだけで、1日あたり320円の掛金が積み立てられるため、技能者の負担も軽減され、よりスムーズな運用が可能となっています。

技能登録者へのクーポン・特典の配布

出典:建設キャリアアップシステム
建設キャリアアップシステム(CCUS)に登録している技能者には、「CCUS応援団」と呼ばれる外部事業者が提供する特典を利用できる制度があります。これは、技能者のキャリア形成や働きやすい環境をサポートすることを目的とした特典制度で、全国の事業者が協力して様々な割引やサービスを提供しています。

特典の内容は、工具や作業用品の購入割引、食事の割引、資格取得支援など、多岐にわたります。現在、利用できる特典は50種類以上あります。

CCUSに登録することで、こうした特典を活用し、日々の仕事での負担を軽減したり、スキルアップの機会を得たりすることも可能です。技能者向けの特典は今後も拡充される予定であり、CCUSの登録者にとって実質的なメリットを得られる制度として注目されています。
事務員たなか

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建設キャリアアップシステムの補助金・助成金を活用しよう

建設キャリアアップシステム(CCUS)は、技能者のスキルを可視化し、適正な評価を受けやすくする制度ですが、登録や運用には費用がかかるため、懸念されている方も多いのではないでしょうか。そのような方のために、国や自治体が支援する補助金・助成金があるのをご存じでしょうか

2024年度までは「建設キャリアアップシステム登録等普及促進助成金制度」として助成金が提供されていましたが、2025年度からは新たに「CCUS等活用促進コース(仮称)」が設けられるという情報が入っています

2024年度までの助成金制度では、CCUSの普及を目的として、事業者登録料や技能者登録料の助成、就業履歴の蓄積促進支援が行われていました。この制度により、企業や技能者がCCUSを導入しやすい環境が整えられてきましたが、一定の普及が進んだことから、2024年度末をもって原則廃止される予定です。

それに代わって、2025年度からは「CCUS等活用促進コース(仮称)」が新設される予定で、中小建設企業を対象に、CCUSを活用した雇用管理の改善や技能者の処遇向上を目的とした助成金が支給される見込みです。詳細はまだ公表されていませんが、2024年までの建設業団体へ支給されていた現行の制度と異なり、企業単位で申請できる助成金となる可能性が高く、より活用しやすい制度になることが期待されています

新しい助成金制度では、技能者の昇給を支援する仕組みが導入される見込みで、例えば昇格判定を受けた技能者1人につき16万円の助成が支給されるなどの案が検討されています。技能者の昇給に伴う企業の負担を軽減することで、賃金アップや処遇改善を後押しする制度となることが期待されます。
助成金の支給要件
  • 企業が雇用する全ての技能者が、CCUSへの技能者登録を完了
  • レベル判定によって昇格評定を受けた技能者の賃金を5%以上増加
ただし、助成金を受け取るためには、企業が雇用する技能者全員がCCUSに登録していること、技能者の賃金を一定以上昇給させることなどの条件が設けられる可能性があり、今後の詳細発表を待つ必要があります。また、助成金の申請には計画届や支給申請書の提出が必要となるため、申請手続きの負担がどの程度になるかも注目されています。
事務員たなか

詳しい要件が決まりましたら、また記事にしたいと思います。

事務員たなか

技能者にとっても、賃金5%以上増になったら嬉しいですよね!
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技能の可視化で年収・キャリアアップに直結

建設キャリアアップシステム(CCUS)を活用することで、技能者のスキルや就業履歴がデータ化され、企業側が適正に評価しやすくなります。従来は、現場ごとに雇用形態や経験が異なり、技能者の能力が正確に伝わらず、適切な待遇を受けにくいという課題がありました。しかし、CCUSに登録しておけば、どの現場でどのような作業を行ったのかが記録され、企業が技能レベルを判断しやすくなるため、昇給や役職アップにつながる可能性が高まります

また、CCUSに登録していると、転職やフリーランスとして独立する際にも自分のスキルや経験を客観的に証明できるため、企業との契約や賃金交渉がスムーズに進むというメリットもあります。技能者としての実績が見える化されることで、「資格なし・未登録」の人よりも、適正な賃金を得やすくなるのです。

さらに、国土交通省はCCUSのレベル別年収を公表し、技能レベルごとの収入モデルを示しました。これは、技能者がスキルを高めることで、どの程度年収が上がるのかを明確にする指標であり、週休2日・労働日数234日を前提とした試算が出されています。
出典:国土交通省「建設キャリアアップシステム(CCUS)におけるレベル別年収の公表」
この試算によると、スキルアップを重ねることで年収は約1.89倍に増加することが分かります。特に、レベル4になると、おおよそ年収600万円~700万円に達するため、安定した収入が期待できることが示されています。

また、こうしたレベル別年収の公表には、元請け企業や発注者に対して適正な労務費の見積もりを促す狙いもあります。国土交通省は「標準見積書の活用等による労務費及び法定福利費の確保」を建設業者団体に求めており、適正価格での受発注を促進することで、技能者の給与水準を引き上げる方針です。

技能の可視化により、技能者は自身のスキルを活かしてキャリアアップしやすくなり、賃金交渉の場面でも「この資格を取得している」「この現場での経験がある」と具体的な証拠を提示できるため、より有利な条件を引き出せるようになります。結果として、CCUSを活用することで年収アップの可能性が大きく広がると言えるでしょう。

建設キャリアアップシステムのデメリットも理解しておこう

建設キャリアアップシステム(CCUS)は、技能者のスキルを可視化し、適正な評価や待遇改善を促すメリットが多い一方で、いくつかのデメリットもあります。

まず、登録や更新に費用がかかる点が挙げられます。技能者はICカードの発行料、企業は管理費やシステムの運用コストが必要になるため、特に中小企業や一人親方にとっては負担が大きくなりがちです。

また、制度が完全に浸透しているとは言えず、未登録の企業や元請けもまだ多いため、技能者がCCUSに登録しても十分にメリットを享受できないケースもあります。

一方で、CCUSの登録者数は年々増加しており、国や自治体も普及を後押しする施策を進めています。特に公共工事ではCCUSの活用が標準化されつつあり、今後は民間工事にも浸透していくと考えられます。現在は過渡期のため、システムの運用負担やメリットのばらつきがあるものの、普及が進めば、技能者にとって「登録しておくのが当たり前」の環境になる可能性が高いでしょう。

総括:建設キャリアアップシステムでお金がもらえる? 知らなきゃ損するメリットと活用方法!

建設キャリアアップシステム(CCUS)に対して、「管理が大変」「意味があるの?」とネガティブな印象を持っている人も少なくありません。確かに、導入や運用には手間も費用もかかる部分もありますが、退職金の管理が楽になる・助成金が活用できる・技能が可視化されてキャリアアップにつながるなど、さまざまなメリットもあります。

また、CCUSは今後、建設業界で実質的に取得が必須になる可能性が高いと言われています。たとえば、マイナンバー制度のように、「登録していないと仕事がしにくくなる」という状況が生まれる可能性も考えられます。

今なら助成金の制度を活用して、導入コストを抑えながら登録できるチャンスもあります。あとになって「結局必要になったから登録するしかない…」と後悔しないためにも、特典を活かせる今のうちに前向きに導入を検討するのも一つの手ではないでしょうか。

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